こんにちは。可視化総合研究所の佐藤です。私たちは「Everything is for you(全てはあなたのために)」の精神を広め、社会をより良くすることを目指しています。社会は多様な価値観や思考を持つ人々によって構築されており、それに伴いコミュニケーションの課題、差別、偏見、価値観の衝突、社会的不平等などさまざまな問題が発生しています。
可視化総合研究所は、これらの問題を可視化を通じて明確にし、解決策を見つけるお手伝いをします。一般的に、可視化は複雑な情報を視覚的に理解しやすくする手法を指します。私たちはこれに加えて、「Everything is for you」の考え方を取り入れ、情報を視覚的に表現するだけでなく、人々のニーズや関心に配慮し、より意味のある情報を提供します。
企業理念を掲げたきっかけは、これまでの仕事の経緯が大きく関係しています。図解を交えて作成していますので、お時間がある時にご覧頂ければ幸いです。

私は電子計算機(コンピュータシステム)のカスタマーエンジニアでした。主な仕事内容は、システムの導入支援や設置、安定稼働のための定期点検、ハードウェアの故障対応です。現在では「コンピュータ=パソコン」が一般的ですが、1986年当時では洋服ダンスのような筐体が複数並んでおり、空調機で冷やされた電算機室内で、複数のランプで状態表示をするものです。Windowsのようなグラフィック主体ではなく、英数字が羅列され、専門家しか理解できないものでした。
お客様は専門家ではないため、システムが完了結果を返さないと「異常」になったと判断し、我々に連絡をします。大概のお客様は仕事が止まるためご立腹ですが、状況確認をしないと先に進めず、電話にて「画面に表示されたメッセージ」や「〇〇装置のランプ状態」の確認を行い訪問の流れとなります。
お客様先へ訪問後は、次の工程で保守対応を行います。
- ヒアリング:トラブル発生で業務が止まるため、大概のお客様はご立腹状態です。お怒りをなだめていただき、トラブル発生の状況および業務影響を詳細にヒアリングします。余談ですがこの対応を円滑に行えるように、カスタマーエンジニアは様々な研修を行っています。
- 状況確認:ヒアリング内容を元に状況確認を行います。ハードウェアの状態には、イニシャル動作(電源投入から使用可能になるまで)、レディ状態(オペレーターからの指示を待っている状態)、待機状態(指示が一定時間無いと一時的に待機する)などがあり、どの状態でどのような状況か確認を行います。機種により動作原理が異なるため、新機種が発表されるたびに研修を行っています。
- トラブル要因確定:現在のトラブル状況と正常動作時の差異(違い)を発見し、被疑個所の絞り込みを行います。大きな装置でも内部は幾つものブロックに分かれているため、最小単位のブロックまで絞り込みます。カスタマーエンジニアはハードウェアのスキルに加えて、論理的思考の研修を年に何度も受講することで、早期修復を目指しているのです。
- 修理・修復対応:トラブル要因は、お客様要因(誤った解釈)や設備要因(ケーブルを断線してしまった)など多岐に渡るため、使用方法をご説明したり、被疑箇所がハードウェアだった場合は、修理対応を行います。
- 作業後報告:トラブルにより業務が遅延したお詫びと共に、専門用語を避けて論理立てて分かり易く説明を行い作業終了となります。
カスタマーエンジニアはコンピュータの保守(点検や修理)の専門家であると同時に、お客様と密な報連相(報告・連絡・相談)を行う必要があります。つまり、コミュニケーションのスキルが必須の仕事と言えます。

バブル崩壊により市場がコスト削減の方向へ転換されま、その余波はコンピュータの保守料金削減まで波及し、契約解除になる企業が多々ありました。目減り分を補う新規事業として、コンピュータ関連の付帯サービスを販売することになります。
私は新規事業を開始する前から、お客様より様々な相談を受けていました。レイアウト変更と配線工事など施設工事関係、オペレーション教育など操作方法に関わる対応、お客様業務のマニュアル作成対応、社内の問合せを一括して受け付けるヘルプデスクサービスなどが挙げられます。
特に業務マニュアル作成においては、カスタマーエンジニアで培ったスキルをフル活用しました。お客様から手順をヒアリングしドキュメント化すると、手順の抜け・漏れが多々あります。また、ヒューマンエラーが起きやすいポイント、非効率なポイントは改善提案を行い省力化や自動化を積極的に提案していきました。
必然的に川崎地区の主担当に任命され、同僚や後輩がお客様先へ分だけ訪問時に同行する役割も受け持ちます。専門的な内容になった場合は、専門員と同行訪問し次々とオーダーをクリアして行きました。もちろん同行訪問の度に自己知識を深めていったのです。
これらの経験により業務改善コンサルティングと言う仕事に興味を持って行ったのです。